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育てると、食べるの間で。 古くから人の営みと文化が重なり合ってきた秋田のこの土地で、私どももまた、米屋としての役割を担ってまいりました。
育てる人と食べる人の間に立ち、その年ごとに異なる米の状態を見極め、責任をもってお客様のもとへ届ける。それが、私どもがこの地で100年近く担ってきた役割です。
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米屋としての仕事 米づくりの現場では、収穫された米に等級がつけられます。
しかし、等級だけでは測れない違いがあることもまた事実です。私どもは、生産の段階から契約農家様と関わり、田んぼで稲の状態を共有しながら、必要に応じて専門家による指導も行っています。
品質が安定した米が育つための前提を整える。
そのうえで、育ったものを見極め、どの米をどのような状態で世に出すのかを決める。
この二つを担うことが、私どもの仕事です。
【工程と取り組み】
〈選別:等級に現れないものを観る工程〉
米検査員として見ていること 米の等級とは、農産物検査法に基づいて行われる「米穀検査」の結果を示すものです。
玄米の形が整っているか、虫食いや変色がないか、水分量は適切かといった、主に外観や品質の均一性が評価されます。
そのため一定の基準を満たした米は一等米とされますが、同じ一等米であっても植物である以上、状態には差が生じます。粒の太り具合や肌艶などは、等級だけでは捉えきれません。
私どもはそうした差異まで含めて、米検査員としての目を使い、等級だけに頼らず、一つ一つの玄米の状態を見極めています。
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選別についての考え方 米の出来は、土壌の性質、その年の気候、田んぼの位置など、さまざまな外的要因の影響を受けます。同じ一等米であっても、その背景によって状態は大きく異なります。
私どもは、地域の土壌特性に関する専門家の知見や、その年ごとの気候の特徴を踏まえながら、実際の粒の太り具合、色艶、水分量などを見比べ、集荷した米の中からさらに状態の良いものを選び分けています。
そうして選別された米のうち、上位の20%のみを特撰米としてお届けしています。個人商店として扱える量には限りがあるからこそ、できるだけ良いものを選んでお客様に届けています。
〈精米:仕上げの工程〉 私どもの精米工程は、大きく三つの段階に分かれています。
研削・精米、整粒、色彩選別。いずれも、米の状態を最終的に整え、お客様のもとへ届ける米として仕上げていくための工程です。
この工程は米屋が米そのものに直接手をかける、数少ない仕事でもあります。
① 研削・精米について 研削・精米は、玄米の表面を削り、白米としての状態を整える工程です。
私どもでは、米の状態や外気の温度・湿度を見ながら、低温・低速で精米を行っています。
圧力やスピードは一定にせず、その時々の米の状態に合わせてわずかに調整しています。圧力をかけすぎると米の表面の肌艶が損なわれ、吸水性に影響が出ることがあります。また、精米時に余分な熱が加わると、米の性質が変わってしまう可能性もあります。
こうした変化を避けるため、できるだけ米に負担をかけない精米を心がけています。
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② 整粒(ふるい分け)について 精米後の米は、粒の大きさにもばらつきがあります。
私どもでは、通常よりもやや大きめのふるい網を用い、粒の大きさを揃える工程を設けています。粒が揃うことで、炊き上がりの際の火入りのムラが抑えられ、食感も安定します。
この工程は、見た目を揃えることを目的とするものではなく、炊いたときの状態を揃えるための工程です。
③ 色彩選別について 精米・整粒工程を終えた米は、さらに最終工程として、色彩選別機を用いて、着色米や病害粒などを取り除く工程を通ります。
私どもでは、処理速度を抑え、米の状態を見ながら、一粒一粒を確認するような感覚で選別を行っています。
炊き上がりの見た目や印象に影響する要素を取り除き、状態の揃った米として仕上げていく。それが、この工程の役割です。
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〈稲見会:品質向上の取り組み〉 私どもでは、契約農家様とともに、稲見会と呼ぶ取り組みを毎年行っています。
これは、契約農家様が一堂に会し、専門家とともにそれぞれの田んぼを見て回りながら、稲の状態や土・水・病害の状況、その年の気候について情報を共有し学び合う場です。
米づくりは、一年に一度しか結果が得られません。一つの田んぼだけを見ていれば、積み重ねられる経験には限りがあります。しかし、複数の田んぼを同時に見て、それぞれの事例を共有し、その場で専門家から助言を受けることで、経験の蓄積は大きく広がります。
こうした取り組みを重ねることで、農家様それぞれの判断の引き出しが増え、結果として年ごとのばらつきが抑えられ、米の品質が安定していきます。
私どもが生産の段階から関わる理由は、こうした背景にあります。
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